20. 薄明の路地(高校)
朝の薄明、路地に涼しい風が通る。新聞配達の自転車が金属音を残して遠ざかった。ポケットの中で拳を軽く握り、足裏でアスファルトの粒を確かめる。
過去は同行者だ。消せないし、消さない。ノリで晒した断片も、誰かが切り取ったスクショも、背後でがらがら音を立てている。それでも足取りは昨日より確かだ。雲の切れ目の方向へ、まっすぐ歩いていく。今日の自分を、今日のまま連れて。
角を曲がると、登校中の自転車が数台、風を切って過ぎていく。彼らの背中に混ざる必要はない。ただ、同じ朝という帯に触れている事実が、足を前に運ばせた。
横断歩道で靴紐を結び直す。きゅっと締まった感触が、今日の第一歩に印をつけた。どこにも属さず、どこへでも行ける。
過去は同行者だ。消せないし、消さない。ノリで晒した断片も、誰かが切り取ったスクショも、背後でがらがら音を立てている。それでも足取りは昨日より確かだ。雲の切れ目の方向へ、まっすぐ歩いていく。今日の自分を、今日のまま連れて。
角を曲がると、登校中の自転車が数台、風を切って過ぎていく。彼らの背中に混ざる必要はない。ただ、同じ朝という帯に触れている事実が、足を前に運ばせた。
横断歩道で靴紐を結び直す。きゅっと締まった感触が、今日の第一歩に印をつけた。どこにも属さず、どこへでも行ける。